三月十三日午前二時 大坪砂男
「苦楽海外版」1948年10月号 初出
「別冊宝石」1949年4月号 再録
「探偵実話」1954年4月増刊号 再録
『岩谷選書 私刑』1950年2月 岩谷書店 収録
『大坪砂男全集 第二巻』1972年5月 薔薇十字社 収録
【母娘二代に渡り、同じ白無垢の衣裳で、同じ場所で、同じく頭部粉砕で、いずれも三月十三日未明に死体で発見されたのはなぜか?】
理のみに落ちず、人の心の綾を含むことで独自の趣を感じる。
「赤痣の女」で曖昧に描かれる部分があるのも、このせいか。
北山猛邦「踊るジョーカー」はいまひとつだと感じたのもこれなんだな。
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