2011/05/04 群緑の時雨 (1)

estis2011/05/05 (木) 00:29 に投稿
柳沼行

〈初出〉コミックフラッパー 2010年10月号~2011年3月号

MFコミックス p.190

2011年3月31日 初版第1刷発行

装画・柳沼行
装幀・田中和枝
フォーマットデザイン・フィールドワーク

株式会社メディアファクトリー


士々国家老差床繁正の八番目の息女、差床伊都は、いつも竹刀を振り回しているお転婆の変わり者と言われている。
城下の道場に現れては試合を申し込んでいる。
山奥の塾で、中谷霖太郎と志木府介と出会う。
霖太郎は、父親が戦で背中を切られて死んだことから「退散侍」と蔑まれていた。
母親のため、武功を上げようと、武芸試合への出場を決心する。
『ふたつのスピカ』を読んでいなかったら、買ったかどうか。
それだけ、『ふたつのスピカ』は美味しかったということなんだけれど。
1巻終わって、何かが五年後にあるということは冒頭に述べられているものの、そこまで行くのに後何巻?と思うほどのゆったりとしたスピードで綴られていく。この展開でじっくりと進んでいただきたい。
柳沼行独特の線は、『ふたつのスピカ』にくらべると気にはならなくなった。
30ページのコマなどに、物語の幅の拡がりを期待しつつ、2巻を待ちたい。