Engadget Japanese

スマホを便利にするには本当に個人情報が必要?「iPhoneの進化には一切不要」とApple(本田雅一)

6日 13時間 ago
ここ数年、人の行動を監視しているかのような広告の出し方についてもろもろ議論がある中、米国ではFacebookがやり玉に挙げられ、Googleに関しても個人情報の扱いについて何かと批判に晒されています。欧州に関しては、GDPRという個人情報を扱う規則が更新され、欧州で収集した個人情報を米国に持ちだしたとして、両社とも訴訟を抱える状況です。 関連記事: フランス規制当局がGoogleに約62億円の罰金。プライバシー情報に関する説明の不透明性などがGDPR違反 EUの消費者団体がGoogleの位置情報追跡に苦情を申し立て。最大で年間売上高4%もの罰金の可能性も そんな中でも、あまりこの話題が日本で盛り上がらないのは、失うものよりも、得るものの方が大きいと消費者が考えているからなのかもしれません。筆者自身、Googleのサービスも、Facebookも使っているのですから「おまえら、このあたりの企業、実はヤバいんだぜ」と言われたところで、あまりリアリティを感じないのかもしれません。 実際には、Facebookでの行動によって広告の出方が大きく変化したり、Googleで検索しているワードに関連する広告が頻繁に出るようになったり、あるいはカレンダーに入力した出張先に関する広告が出てきたり......。 "確たる自分"を持っている人にとってみれば、その程度で行動が変化したりはしないと思いかもしれません。しかし、米国では大統領選において政治利用された可能性が指摘されています。また、大人ならまだしも、子どもたちもスマホを使うようになってくると、あまり無視もできませんよね。 たびたびプライバシーデータの扱いについて問題視されてきたCCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)の購買履歴データを応用したビジネスも、必ずしもCCCだけの問題に留まるものではありません。他のポイントカード事業者も同じ穴の狢です。 このところスマホ決済サービスで新規顧客獲得のプロモーション合戦が激しくなっていますが、これがポイント付与を前提とした決済サービスであることを考えるに、見据えているのは決済+購買履歴データの複合ビジネスなのでしょう。 なんてことを思うと、そろそろ"自分たちの行動が、どう情報として使われ、どんな影響を与えているのか"について、検証すべき時期なのかもしれません。 ところが、そうした話題とは別方向で「AIの時代、情報が機能の精度を上げていくなら、問題ない範囲で情報を提供した方が、自分たちにとってもプラスなんじゃない?」という意見もあるでしょう。 筆者も肌感覚では「クラウドにデータが送信されることは(問題ない範囲であれば)悪ではない」と思ってきましたが。しかしAppleはそうは思っていないようです。ほとんどすべての機能はプライバシーを犠牲にしなくとも成立するというのです。 機能の質を向上させるために個人情報の収集は"必須"ではない そう主張するAppleも、Apple IDという個人認証の仕組みを持っていて、各種サービスの決済やiCloudなどで活用しています。ただし、Appleは何らかの情報をクラウドに送信する可能性がある場合、特別なロゴと説明を全画面に表示したうえで、利用するかどうかの確認を取ります。 これがその画面。このアイコンはクラウドに何らかの個人データを送信する際にのみ表示され、たとえばGPSの使用許可などの際には出てきません。 実際のところ、プライベートの記憶領域などは、個人を区別するIDとセットでなければ管理できませんし、それは音楽ストリーミングサービスやアプリダウンロードサービスでも同じですから、どんな情報を取得しているかを公開しているのであれば、特に問題はありません。 問題は"より便利に使うため"に、本当にプライバシーを犠牲にする必要があるかどうかです。僕の場合で言うと少しづつ、慣らされてきたという印象でしょうか。そもそも、2000年ぐらいの状況では、広告が自分を追いかけている感覚はありませんでしたからね。しかし、このところGoogleのAdWordsに代表されるターゲティング広告が、自分の行動にかなり強く紐付いていることを体感するようになってきました。それだけ高精度に行動情報を分析できているということなのでしょう。 近年、応用が進んでいるAI技術は学習データによって、その振る舞いの確度が高まる性格を持っているため、特に知られて困ることでなければ提供することに抵抗はないという人も多いかもしれません。しかし、機能の質や体験レベルを高めるために、必ずしも個人との紐付けが必要ないとすればどうでしょう? そこには"広告価値を高めるため"という理由しか残りません。 ターゲティング広告を許容することで無料でサービスが利用できるならいいじゃないか! という意見に反論はしませんが、どこか"モヤモヤ"とした気持ちが残る人もいるはずです。 ズバリ、"個人情報ナシ"でその機能は実現できるのか? AIの応用といっても様々で、たとえば写真撮影時に映像を分析し、ニューラルネットワーク処理で"よりきれいな写真"に自動加工するような場合は、デバイス側で行う方が自然ですし、そもそもカメラの機能として成り立ちません。 しかし地図サービスのように、端末内だけに収めるには元となる情報が大きすぎるうえ、頻繁に更新されるような情報を元にしたサービスの場合、クラウドとの連携は必須となります。さらに言えば、機能面で"プラスα"を求めていくと、個人情報を提供した方が利便性が高いケースも考えられます。 たとえば、スケジュール情報をあらかじめ把握し、出発する時間をあらかじめアドバイスする......といったケースがありますよね。 この場合、クラウド型サービスにログインし、スケジューラと地図サービスが連携して、事前に利用者に"いつ出発した方がいいですよ。この経路で行くのがオススメです2とオファーできれば便利に違いありません。 しかし、本当にログインして"あなた"と認識しなければ、こうした機能は実現できないのでしょうか? 渋滞情報なども鑑みながら適切なアドバイスを行うために、地図サービスがあなたのスケジュールを知る必要はありません。使っている端末が判断し、クラウドに経路検索などを行い、その結果を整理してユーザーに伝えればいいだけだからです。 本当にその情報は必要なのか? この事例でクラウド側......つまり、完全な地図データとリアルタイムの渋滞情報がある側に送らねばならない情報は、現在位置と目的地のみです。それ以外は一切必要はなく、そもそもログインすら不要です。 スマートフォンにはあらゆる情報が集まってきますから、端末側では現在位置と目的地の情報が保管されています。それを元にサービス側に経路探索を依頼したとしても、依頼された側は、それが誰であり、前後にどんな予定があるのかなどはわかりません。 さらに時間が経過し、実際にアドバイス通りに移動を開始していたとして、経路を最新情報で探索したとしても、以前の探索との関係性は必要ありません。現在いる地点から目的地までの所要時間を検索し、利用者にリマインドする場合、端末側が匿名での経路探索をすれば、残りは端末ないだけで解決できるからです。 つまり、あなたの情報は、あなたが使っている端末の外に出す必要はないのです。端末側に機能を実装して、クラウドのサービスを利用すればよく、よしんば"パーソナライゼーション"が必要なケースだとしても、共通フォーマットでの情報交換を暗号化したうえで特定IDを登録したデバイス同士で行えば問題ありません。個人の嗜好性を意識した機能が必要な場合であっても、各デバイス内で嗜好性を機械学習させたうえで、その学習データを統合すればいいだけのことです。 また、同じIDが登録されたデバイス同士で機械学習データを共有したとしても、クラウド上のデータとして暗号化されているのであれば、プライバシー保護の観点から問題とは言えないでしょう。 つまり、プライバシーにまつわる情報を収集しなくとも、こうした地図データ、渋滞データに基づいたアドバイス機能は、プライバシーを犠牲にしなくとも提供できることになります。 少なくともアップルはiOSに機能を実装する際、その実装アイディアについて"プライバシーが保護されているかどうかの監査"を行う部門によって、本当に必要な情報のみを使っているのかどうかチェックし、疑念を拭えない場合は、不必要な情報を送信しないようエンジニアへ仕様変更を求めるそうです。 個人情報の収集は、唯一、無償提供のためだけにある FacebookやGoogleの広告事業を否定したいわけではありません。たとえば、Engadgetだって広告によって成立している無料コンテンツのサイトですよね。放送局だって、NHK以外はみんな広告によって成立しています。広告が悪というわけではありません。広告を通じて新しい情報に触れることもあれば、興味を搔き立ててくれることもあります。気付かなかった商品やサービス、国などについて知る機会になるかもしれません。 それにクラウドだからこそ......と思えるサービスだってあります。 先日、GoogleはGoogle アシスタントに逐次通訳を行うサービスを加えました。端末レベルで同品位の通訳サービスを実装することは(将来は可能かもしれませんが)、おそらく難しいでしょう。 関連記事: Googleアシスタントの通訳機能が利用可能に。26言語を翻訳可能 では何が問題なのでしょう? 問題はどのような目的で、どこで、どんな情報が収集されているのか、その全貌が掴みにくいことです。一件、匿名データとしてしか集計されていないように見えても、たとえば位置情報と細かな時間情報の組み合わせを突き合わせれば、特定個人の行動パターンを識別できます。 ようするに個人と紐付ける明確な情報がなくとも、たくさんの"パン屑"が落とされていれば、それを辿って行けるということです。 たとえば前述の通訳サービスに、ログイン(個人IDとの紐付け)は必要でしょうか?いや、その前にアシスタンスサービスを利用するためにログインは必要でしょうか?クラウドでしか実現できない機能はクラウドに依存しつつも、問い合わせごとに機器が特定できないよう識別子を変更しつつ、個人情報と突き合わせる必要がある部分は端末で処理すればいいのです。 一方で広告価値を高めなければ、より良いサービスを無償で提供できないという意見もあります。Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏は"そっち派"の発言を繰り返していますよね。ログインデータと関連付けた情報が"必須"なのは、無償で質の高いサービスを提供するためです。 "その機能を実現するために必要のない情報を集める"のはなぜなのか? たとえば学校の電子教材や学級での指導ツールなどが安価にクラウドで提供されていたとしたらどうでしょう? 子どもたち個人の情報が晒されることはなくとも、地域ごとの学力マップなどは簡単に作成できてしまいます。 買い物の内容でも、地域ごとに色分けもできるでしょうし、どの集合住宅はセールスする上で狙い目だ、なんてことにも(実際にどうかはともかく)応用できます。 もちろん、これらは"ただの例"でしかありません。しかし、本当に"納得できる作り方"になっているのか、利用するサービスやデバイスは選ぶべきなのかもしれません。
本田雅一

時期iPhoneは背面トリプルレンズ?台湾サプライヤー「主力スマホの3レンズ以上採用」に自信示す

6日 13時間 ago
iPhoneのカメラレンズモジュール大手サプライヤーの台湾Largan Precisionが、2018年第4四半期の売上高と営業利益が大幅に減少しているにもかかわらず生産を拡大するという不思議な行動に出ていると報じられています。どうやら「主力スマートフォンモデル用の3レンズ以上のモジュール採用」に自信をもっているとのこと。
Kiyoshi Tane

火星入植計画の「Mars One」、破産宣告後に新たな投資家と事業継続を主張

6日 13時間 ago
人類を火星に送り届け、そこに入植させることを目的とするMars Oneプロジェクトが1月15日に破産宣告を受け、その活動を停止していたことが明らかになりました。ところが、関係者は債権としてかかえる100万ユーロ(約1億2500万円)の返済を支援する "潜在的な投資家" と話をしており、3月6日に何らかの発表を行う予定だと主張しています。
Munenori Taniguchi

自動運転を応用した「車線維持ベッド」、フォードが開発。寝相を力技で矯正

6日 14時間 ago
自動車メーカーのフォードが、「自動運転技術を応用した車線維持ベッド」なるものを公開しました。 寝相の悪い人がベッドのパートナー側、あるいは「となり車線」に大きく侵入すると、センサーが検出して引き戻します。だいたい想像できるとおりの動画はこちら。
Ittousai

2月14日のできごとは「ゲームボーイアドバンスSP 発売」「HHKB Professional 墨・墨/無刻印 発売」ほか:今日は何の日?

6日 15時間 ago
2月14日のおもなできごと 2003年、任天堂が携帯型ゲーム機「ゲームボーイアドバンスSP」を発売 2005年、PFUが「Happy Hacking Keyboard Professional」に「墨」「墨/無刻印」の2モデルを追加 2009年、UNIX時間が"1234567890"に(日本時間8時31分30秒) 2014年、BOSEが「SoundLink Bluetooth Speaker III」を発売 2015年、ソニーが高音質ウォークマン「NW-ZX2」を発売
今日は何の日?

ドラクエ劇場アニメ ユア・ストーリーが8月2日公開。山崎貴氏が監督、3DCGのドラクエV原作作品に

6日 19時間 ago
2月13日深夜、国民的支持を受けるロールプレイングゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの劇場版アニメが発表されました。タイトルは『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』。ストーリーは『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』を原案とします。 公開は2019年8月2日、全国東宝系の予定と既に発表されているため、制作もかなり進んでいる模様です。なお発表は、2月13日夜に日本テレビ系列で放送されたニュース番組『news zero』にてゲストとして出演した山崎 貴氏(同作監督)が発表するという、日本では珍しいパターンとなりました。
橋本 新義 (Shingi Hashimoto)

ホラー映画見放題「OSOREZONE」月額500円でサービス開始、2週間トライアルも展開

6日 23時間 ago
エイガ・ドット・コムは2月13日、ホラー映画専門オンライン動画配信サービス「OSOREZONE(オソレゾーン)」をサービス開始しました。 利用料金は月額500円(税別)で、PCブラウザーやスマホアプリで視聴可能。ユーザーページからクレジットカード情報を入力することで、2週間トライアルできます。 OSOREZONEでは世界中から集めたメジャーからB級までのホラージャンルの映画やドラマを数百本以上ラインアップしています。例えば、ジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」では米国公開版、ディレクターズカット版、ダリオ・アルジェント監修版の3種を用意するなどジャンル1点突破のサービスゆえの気合の入ったセレクトです。 ■関連記事 メジャーからB級まで数百本見放題! ホラー専門動画配信サービス「OSOREZONE」月額500円で2月提供開始 ホラー動画見放題「OSOREZONE」ラインアップ発表、ロメロの「ゾンビ」を3種用意する気合の入りっぷり 新旧問わず様々なホラー映画がラインアップされており、「ゾンビ・フィーバー・フォーエバー」「血湧き肉踊るスプラッター祭り」「甦れ!伝説のカルト映画たち」といったテーマに沿った作品をピックアップした特集もあるので何を観ようか迷ってるときには便利ですね。 「ゾンビ」「オカルト」「コメディ」など30のジャンルタグ、監督や出演者のタグを用意しているので好みの作品を見つけやすくなっています。配信する作品は毎月数十本ペースで追加予定とのこと。NetflixやHuluなどサブスクリプションサービスを契約しているけど、ホラーのジャンルしか見ないという方は思い切って乗り換えを検討してみてはいがでしょうか? ■関連リンク OSOREZONE サイトページ App Storeアプリページ Google Playアプリページ
田沢梓門

バーチャル空間でプレゼンバトル、KDDI発「バーチャルピッチグランプリ」本日13日20時から

1週 ago
KDDIは、バーチャル空間内で行うプレゼンテーションバトル「バーチャルピッチグランプリ in cluster presented by KDDI Labo」を本日2月13日20時より開催します。会場はクラスターが運営するバーチャル空間内で、パソコンがあれば無料で参加できます。また、スマートフォンなどではYouTube Liveの中継が視聴できます。 今回の「バーチャルピッチグランプリ」はKDDIのスタートアップ企業支援の取り組み「KDDI Labo(ムゲンラボ)」から生まれたもの。 Laboのプログラムに参画するスタートアップ企業5社が、自社の技術を"仮想空間の中でアバターをまとって"プレゼンテーションします。パソコンと通信環境さえあれば、観客は遠隔地からでも参加して、会場の一体感を味わうことができます。 舞台はclusterが仮想空間内に用意した大ホール。オンラインで参加する観戦者を最大5000人まで収容できます。VR空間で観戦するにはOculusやHTC ViveといったVR環境が必須となりますが、モニター表示のみならWindows 10対応のパソコンがあれば参加できます。 また、視点を選ぶ機能などはありませんが、映像はYouTube Liveを通して同時配信されます。 出演者ではclusterのバーチャル広報「くらすたーちゃん」がMCを務め、審査員にはベンチャー企業ファンドの男性バーチャルYoutuberの「ばあちゃる」氏も参加するなど、人間とバーチャルYouTuberが入り交じった構成になっています。 パソコンから参加すると、いわゆる「投げ銭」機能が利用できます。購入したアイテムを登壇者に向かって投げると、派手なエフェクトが表示され、会場を盛り上げます。贈られたアイテムに応じて登壇者に収益が得られます。なお、今回のプレゼンバトルでは、アイテムによって得られた収益は優勝者の総取りとなるとのことです。 「KDDI Labo」を統括する中馬和彦氏は「仮想空間でピッチイベントをするのはKDDIとしてはもちろん、国内でも初めての試み。やってみないと分からないことも多く、ワクワクしている」と語ります。 特にVRのメリットは、通信によって遠隔地の人が同じ体験をできることにあります。今回のイベントでもスタートアップ企業のうち1社は奈良県から遠隔で参加することになっているそうです。 ▲KDDIの中馬和彦氏 このイベントでも使われているVRや、リアル空間内に仮想物体を表示するARなどを総称して「XR」と呼びます。これらの現実に近い見た目を実現する映像技術は、今後ますます実用化が広がっていくと見込まれています。中馬氏によると、KDDIでは次世代のモバイル通信「5G」が普及にあわせてXRもより広く使われていくだろうとにらんでいるとのこと。同社が他の企業と連携する取り組みにも、XRの活用をテーマにしたものが多く存在します。 バーチャル空間で集会をするというのは、今はまだ不思議な体験に思えますが、数年後には当たり前になってくるのかもしれません。
石井徹(TORU ISHII)

「BlackBerry Key2 LE」限定カラー「Atomic」を入手、QWERTYキーボードと赤いボディに酔いしれる

1週 ago
物理QWERTYキーボード搭載スマートフォン最後の砦となりつつある「BlackBerry」。搭載OSをAndroidに替えて、今でも端末のリリースが続けられており、日本向けにもBlackberryスマートフォンとしては現行モデルでは最上位となる「BlackBerry Key2」が販売されています。 日本向けにはこの「Key2」のみの展開となっていますが、BlackBerry Key2には廉価モデルとしてスペックを押さえた「BlackBerry Key2 LE」がグローバル向けに展開されています。 BlackBerry Key2 LEはスペックを抑えた廉価というだけではなく、「Key2 LE」には通常のKey2にはラインアップされていない(Key2はブラックとシルバーの2色のみ)カラーバリエーションが存在し、その中に「Atomic」という赤いカラーのものが存在します。 そう。赤い端末大好きな筆者としては手に入れないわけにはいかない、これは運命というものだ!ということで、今回、念願のBlackBerry Key2 LEのAtomicモデルを手に入れましたので、赤い端末への愛を語りつつ、使ってみた感想などをお送りしたいと思います。 (代表画像右はBlackBerry Key2 LE、左はBlackBerry Passport) 性能はマイルドながら、使ってみると悪くない快適さ ▲全面が赤いのではなく、フレーム部や側面、キーボードの隙間を赤が彩る 今回、入手したBlackBerry Key2 LEはTCL集団がBlackberry社からのライセンスで開発したAndroidスマートフォン。最大の特徴はもちろんディスプレイ下に配置されている物理QWERTYキーボードで、スペースキーには指紋認証用のセンサーを搭載しています。 チップセットはSnapdragon 636(1.8Ghzオクタコア)に動作メモリ4GB RAMとミドルレンジ級スマートフォンのど真ん中な性能。ディスプレイサイズは解像度1620x1080の4.5インチとちょっと変則気味で本体ストレージは64GB、または32GB。筆者が入手したのは64GBです。本体カメラとしてはリアカメラが1300万画素+500万画素のデュアルカメラで、インカメラは800万画素となります。バッテリー容量は3000mAhです。サイズは150.25mmx71.8mmx8.35mmで、重量は156g。 上位モデルのBlackBerry Key2はキーボードのタッチセンサーや金属フレーム、バッテリー容量、リアカメラなどのハード的優位性はありますが、基本スペックではミドルハイクラスの性能(動作メモリはかなり余裕ありますが)で、Key2 LEはそこまで大きくは劣ってはいない印象です。 実際に操作してみてもミドルレンジな性能ながら動作メモリに4GB RAMあることもあり、動作はかなり軽快です。デュアル仕様のリアカメラはKey2と比べると数値上のスペックは抑えられているものの、かなりしっかりと手が入れられており、クセのない写真の撮影ができます。ただし、夜間などの暗所での撮影ははっきりとノイズが入るなど、苦手です。 ▲使う人を選ばないクセのない史実な撮影のできるカメラ その他にも、通常ののKey2同様に一つのアプリを2つのアカウントで利用できる「クローンアプリ」やQWERTYキーボードのすべてのキーにそれぞれショートカットを設定できる機能を搭載しています。 ▲キーボードにアプリやアクションのショートカット指定などの機能面も抜かりなし 小さいけど押しやすいBlackberryらしいキーボード 一番の特徴でもあるQWERTYキーボードは4列タイプの先代モデルBlackBerry Key OneやスライドキーボードモデルだったBlackBerry Privと同様の4列タイプで、最下段には数字の「0」キーにシフトキーやシステム(記号一覧など呼び出し)キー、指紋認証センサー一体型のスペースキーが配置されています。 キーピッチはこれまでのBlackberryスマートフォンと同様に小粒ではあるものの、各キーの押し間違いのしにくい設計となっています。 Key2 LEでは通常のKey2と違い、キーボードにタッチセンサーは搭載されていませんが、画面スクロール機能などを割り当てることのできるアプリ「ButtonMapperなど」を導入することで、ある程度の代用が可能です。 これからBlackberryなスマートフォンを使ってみたいという方に地味に推したいポイントは「標準カメラアプリのシャッターボタンがスペースキーに割り振られこと」。過去モデルでも同様の操作が可能なのですが、ややおっさん世代に突入している筆者にはやはりシャッターを切るのにボタンを押して撮るというのは地味に魅力的な部分であったりします。 文字入力(IMEアプリ)については標準でBlackberryの日本語キーボードが搭載しているので、これだけで文字入力に困ることはないかと思われます。また、Google日本語入力にも対応しており、本体設定の「ショートカットとジェスチャ カスタムキーのカスタマイズ」の項目で「キーボード言語の切り替え」を設定しておくと、文字入力中に「$」キーを押すとIMEを切り替えることができます。 これによる、手元のキーボード操作だけで日本語と英字入力を切り替えできるので、非常に便利です。(ただし日本語IMEアプリの定番でもあるATOKはIME切り替えに非対応なので注意) QWERTYキーボードと赤い端末、2つの欲求を満たしてくれる 今回のBlackBerry Key2 LEは「QWERTYキーボード搭載」と「赤いスマホ」の2つの筆者の嗜好を満たしてくれるスマートフォンです。 ただでさえ今では貴重なQWERTYキーボード搭載であり、その本体カラーも赤く、「筆者のために生まれてきてくれたのではないか」と思ってしまうほどの1台となりました。 ▲実はW-ZERO3からのQWERTYキーボード端末大好きっ子でもあるのです。この画像の端末全部わかりますか? QWERTYキーボード搭載スマホとしては先代のBlackBerry Passport(もちろん、レッド)以来で、今は両方を持ち歩きながら家では2つを並べてニヤついたりしています。 ▲この角度から双方を眺めながら赤いスマホの色気を堪能しております BlackBerry Key2 LEのレッド(Atomic)はPassportのレッドのような全面レッド、というわけではありませんが、キーボードの列の間や側面側に彩られた濃いめの赤は魅力的でデザイン的にも十分なアクセントを感じることができます。 ▲黒と赤のコントラストが美しい 今回のBlackBerry Key2 LEは端末の完成度が思いもよらず高かったため、使い続けたい!とも思いましたし、そうでなくとも性能とかは全部うっちゃってでも、惚れこむような眩い赤に大満足な1台だったのでした。 ▲最後に赤い端末コレクションをズラリ。「赤いスマホはイイですよ!」私は赤い端末に引き寄せられていくのです
河童丸

カドカワの川上量生社長が辞任、ドワンゴの業績不振で引責か

1週 ago
カドカワは、代表取締役社長の川上量生氏を代表権のない取締役に降格する人事を発表しました。辞任の理由は「グループ経営体制の刷新のため」とされており、後任には出版子会社KADOKAWAの社長を務める松原眞樹専務が就任します。カドカワはこの人事に合わせ組織体制も刷新します。 出版大手のKADOKAWAとIT企業のドワンゴがタッグを組み2014年に誕生したカドカワ。ドワンゴを率いていた川上氏はKADOKAWA創業家の角川歴彦会長(当時)に力量を買われ、会社ごと迎え入れる形で経営統合後の持ち株会社の社長となりました。 出版業界の古参企業と、上り調子のインターネット業界の新参企業の統合は当時大きな話題となり、IT業界出身の川上社長が出版事業に新風をもたらすのではないかと期待されました。 しかし、直近ではむしろインターネット事業の不調が目立っている状況です。ニコニコ動画の会員数減少が伝えられているほか、ドワンゴが新たに立ち上げた位置情報ゲーム「テクテクテクテク」も不調で業績に水を差す格好となっています。 また、ドワンゴでは現代表取締役社長の荒木隆司氏が辞任し、新社長には夏野剛氏が就任します。夏野氏はNTTドコモで携帯電話向けのインターネットサービス「iモード」の立ち上げにかかわり、「iモードの父」としても知られています。 カドカワグループの経営体制も刷新されます。これまではカドカワの傘下に出版子会社のKADOKAWAとドワンゴが並列している状態でしたが、4月1日以降はKADOKAWAがドワンゴを子会社化して、中間持ち株会社となる形で再編されます。
石井徹(TORU ISHII)

米スマートウォッチ販売が前年比61%増、成人の6人に1人が所有へ

1週 ago
Apple Watchなど単体では話題になりつつも、全体としては盛り上がりに欠けていたスマートウォッチ市場ですが、少なくとも米国では状況が変わりつつあるようです。 市場調査会社 NPDグループが、2018年11月までの12か月間、米国のスマートウォッチ販売台数は前年同期比で61%増、売上高も51%増加したとのレポートを発表しました。 NPDのアナリストWeston Henderek氏は、Apple Watch CellularモデルなどのLTE接続可能な機種が増えたことが転機になったと分析。スマートフォンが近くになくても通知を受け取ったりメッセージのやり取りができること、また、スマートホーム操作などの機能が受け入れられているとしています。 スマートウォッチからのスマートホーム操作がやや意外ですが、スマートウォッチ所有者の15%がスマートウォッチからスマートホーム製品を操作しているとのこと。この辺り、スマートホーム自体があまり普及していない日本とは、事情が異なるのかもしれません。 なお、2018年11月時点で、全販売台数のうち88%をApple、Samsung、Fitbitの3社が占めているとのこと。FitbitのVersaは約200ドルと比較的安価ではありますが、Apple WatchやGalaxy Watchなど高価な機種が売れており、格安モデルが普及しているわけではなさそうです。 その普及率でいうと、米国成人の16%がスマートウォッチを所有しており、18~34歳に限ると23%になるとのこと。Apple Watch Series 4のような健康機能(ECGや心拍モニタなど)を備えた機種が増えてくると、これまで利用していなかった高齢者層へも普及すると考えられ、今後もスマートウォッチ市場が成長を続ける要因となりそうです。
山本竜也(Tatsuya Yamamoto)

生体認証できる自販機発売。ライブチケットや調剤薬品の受取などを想定

1週 ago
各種生体認証製品を手掛けるLiquidが、自動販売機の製造販売も行うサンデン・リテールシステムと生体認証付き自動販売機を共同開発、その一般販売を開始しました。 自動販売機での認証というと、顔認証や運転免許証で年齢を確認するたばこの自動販売機がありますが、そういったものとは違い、生体認証スキャナーを用いて本人確認を行うものです。 当然ながら、あらかじめクラウド上に必要な情報を登録しておく必要がありますが、本人確認を行うことで、これまで無人では販売できなかった商品を自動販売機で扱える可能性があるとしています。 用途としては、年齢確認により成人にのみアルコールを販売したり、本人確認によるライブチケットの販売、登録された医薬品情報をもとにした自動販売機での医薬品の受け取りなどが考えられているとのこと。 とはいえ、いずれも各種法令の確認や照会、あるいは法改正が必要となるため、直近で便利に使えるものではありません。とりあえず、対応システムのみ先行で用意し、これから実際の用途を詰めていくという段階です。 果たして、どれだけの人が生体認証にかかわる情報をクラウドに預けるのか疑問ではありますが、本人確認の上で、毎日服用するような調剤薬品の受け取りが行えるなら、確かに便利かもしれません。ただこの場合も、違う商品(薬)が出てきたでは済まされないので、補充する人にも特別な資格が必要になりそうではありますが。 この自動販売機は、2月13日~15日に幕張メッセで開催されているスーパーマーケット・トレードショーで展示されているとのことです。
山本竜也(Tatsuya Yamamoto)

「1000円パック」なら実質920円引き!Origami Payのケンタッキーフライドチキンの半額キャンペーンが最高すぎた

1週 ago
Origami Payは2月13日から2月19日の期間、ケンタッキーフライドチキンにて半額キャンペーンを展開します。「オリガミで、半額。」キャンペーンは既に第1弾の吉野家、第2弾のDEAN & DELUCAで展開しており、今回はその第3弾。キャンペーンサイトによると第6弾まで予定しています。 キャンペーンの詳細としては全国116店舗のOrigami Pay導入店舗各店で、500円以上の支払いが何度でも半額となります。税込2000円までの場合、半額となりそれを超える場合は割引額1000円です。何度利用しても半額なので、大量に購入する際は会計を小分けにしたほうがお得に購入できるでしょう。 タイミングがいいことにケンタッキーフライドチキンでは、3月5日まで「1000円パック」を展開しています。パックの内容はオリジナルチキン×3、クリスピー×3で通常価格から400円引きになるお得なセットです。500円以上の支払いになるのでOrigami Payの半額キャンペーンの対象となります。 こんなお得なチャンスはなかなかないということでチキン大好きな筆者はキャンペーン開始日に早速店舗に足を運びました。 Origami Payを利用したことがなかった筆者はまず専用アプリをダウンロードするところからスタート。会員登録はメールアドレスかFacebookアカウントでできます。その後、携帯電話で端末を認証して、決済に利用するクレジットカードか銀行口座を設定します。記事執筆時の2月13日時点では、銀行口座はゆうちょ銀行やみずほ銀行をはじめとする14行の銀行、クレジットカードはVISAとMasterCardが登録できます。 店頭ではメニューを指定してOrigami Payによる支払いを申しでると、店員さんがタブレットにQRコードを表示します。それをスキャンして支払い完了です。ほかのQRコード決済と同じくスムーズに会計が終わりました。 ▲QRコードにカメラを向けるとすぐに「お支払い完了」画面が表示されました ▲お得に購入した1000円パック。朝っぱらから6ピースにむしゃぶりつきました Origami Payで1000円パックを510円引きの490円で購入できました。通常オリジナルチキン(1ピース 250円)×3、クリスピー(1ピース220円)×3だと合計1410円ですが、1000円パックをOrigami Payの半額キャンペーンで購入すると490円になります。つまり920円引きでチキンを食べれます!しかも、回数の制限なく何度でも購入できるのです。ケンタッキーファンには夢のようなキャンペーンですね。 PayPayの100億円還元をはじめ、割引きやキャッシュバックは決済を浸透させるための常套手段となっています。キャンペーンの恩恵を受けるためにとりあえず使ってみてサービスの使い勝手を試してみるといいかもしれませんね。 対象店舗一覧 東京都(61店舗) 御徒町南口店、祐天寺店、渋谷道玄坂店、恵比寿駅前店、五反田店、三軒茶屋店、御嶽山店、蒲田東口店、旗の台店、武蔵小山店、大森西口店、池上店、蒲田店、東京ドームシティラクーア店、新橋店、経堂店、成城店、立川店、武蔵小金井店、国立店、国分寺店、八王子店、永福町店、吉祥寺南口店、三鷹駅前店、武蔵境店、高円寺店、中野店、荻窪店、高島平店、石神井公園店、ひばりが丘店、光が丘店、小平駅前店、清瀬駅前店、練馬駅前店、保谷店、大泉学園店、久米川店、瑞江店、葛西店、日本橋人形町店、東陽町店、三ノ輪店、平井店、新小岩店、上野池ノ端店、浅草店、小岩店、王子店、赤羽東口店、大山店、四谷駅前店、池袋西口店、新宿西口店、池袋サンシャイン通り店、新宿店、高田馬場店、北青山店、新宿南口店、秋葉原店 神奈川県(24店舗) いずみ中央店、緑園都市店、湘南台店、三ツ境店、藤沢南口店、大船東口店、戸塚店、磯子店、洋光台店、伊勢佐木町店、鹿島田店、横浜西口店、川崎銀柳街店、相模原中央店、青葉台店、センター南駅サウスウッド店、センター北駅店、港北ニュータウン北山田店、武蔵新城店、溝ノ口店、新百合ヶ丘店、百合ヶ丘店、川崎生田店、向ケ丘遊園店 埼玉県(5店舗) 浦和仲町店、南浦和店、西川口店、越谷駅前店、所沢駅前店 千葉県(4店舗) 津田沼店、本八幡店、市川店、浦安店 大阪府(15店舗) 近鉄布施駅前店、近鉄八尾店、長田中央大通店、外環羽曳野店、玉出店、長居店、豊中駅前店、池田店、東三国店、上本町店、野田阪神店、十三東口店、天満駅前店、梅田HEP通り店、上新庄店 兵庫県(5店舗) 加古川店、三宮阪急駅前店、西宮北口店、阪神甲子園店、伊丹店 奈良県(2店舗) 生駒駅前店、学園前店
田沢梓門

メルカリのスマホ決済「メルペイ」提供開始 「iD」対応で90万か所カバー

1週 ago
メルカリは2月13日、スマホ決済「メルペイ」の提供を開始しました。現在はiOS版のみで、Android版は後日提供予定。第1弾として非接触決済のiDに対応し、コンビニやファーストフード、ドラッグストアなど約90万か所のiD加盟店で利用できます。 「メルペイ」は、メルカリの売上金をそのまま、実店舗などでの支払いに利用できるスマホ決済です。iOS版のメルカリアプリで利用でき、最新バージョン(4.0.0)への更新で機能が追加されます。 サービス提供の第1弾に位置づける今回は、三井住友カードと提携し、NFC(FeliCa)を使った非接触決済の「iD」に対応。これにより、コンビニやレストラン・ドラッグストア・ファーストフード店など、全国約90万か所のID加盟店において、メルカリの売上金を支払いに利用できます。 今後は金融サービスも展開 なお、スマホ決済は「LINE Pay」や「PayPay」など群雄割拠の状態。既存プレイヤーと比較した強みについて小泉社長は『入金サイドにメルカリの売上金の存在があることが大きい。(中略)コンビニや金融商品など、生活のあらゆる場所でメルカリのウォレット機能が使われることで、ウォレットにお金を貯めるために、メルカリで商品をさらに売るという好循環が生まれる』とコメントしています。 ▲メルカリ代表取締役社長COOの小泉文明氏 また今後についてメルカリ側は『フリマアプリで培った技術力と膨大な顧客・情報基盤をもとに、(中略)将来的には決済手段の提供に留まらず、新たな信用を生みだし、様々な金融サービスを提供していくことを目指しています』と説明しています。
小口貴宏(Takahiro Koguchi)

アップル、米退役軍人向けにiOSの健康管理機能をまもなく提供。検査結果等の医療データをすぐ確認可能に

1週 ago
アップルはアメリカ合衆国退役軍人省(VA)と協力して、iOSの医療・健康データ管理機能「Health Records」がまもなく退役軍人向けに利用可能となると発表しました。 具体的には退役軍人保険局(医療給付や医療施設での業務について責任を負う機関)を通じて介護を受けている人々が、自分の健康記録をアプリ上で安全に閲覧できると報じられています。
Kiyoshi Tane

QRコード決済に出遅れた「au Pay」 3つの勝算:週刊モバイル通信 石野純也

1週 ago
KDDIが「au Pay」を4月に開始します。au Payのサービス開始自体は以前から決算説明会などでたびたび予告はしていましたが、同社はこれに合わせて金融事業全体をリブランド。「auフィナンシャルホールディングス」という持ち株会社を設立して、一体感を強めていきます。 QRコード決済に出遅れたau、巻き返し図る ただ、QRコード決済という意味で見ると、KDDIは出遅れた感もあります。すでに大規模キャンペーンでPayPayが話題をさらっている上に、LINE Payもここに対応しており、楽天Payも競合として立ちふさがっています。また、キャリアという観点では、ドコモも昨年4月に、d払いを開始しており、1年間のアドバンテージがあります。 ▲4月に開始するau Pay こうした見方に対し、KDDIの代表取締役社長 高橋誠氏は「後発と言われるかもしれないが、そんなに後れを取っているわけではない。(既存のQRコード決済は)そんなに多くのトランザクションが走っていない」と反論します。では、KDDIの"勝算"はどこにあるのでしょうか。 ▲au Payの勝算を語る、KDDIの高橋社長 勝算は「1000億円残高」「au WALLETアプリ」「楽天Pay連携」 1つは、「控えめにいっても1000億円」(同)という、au WALLETの残高です。プリペイド型のスマホ決済は利用のためにチャージが必要になりますが、auには、すでにその残高が1000億円以上あるというわけです。au WALLETが2000万以上あるため、単純計算すると1アカウントあたりの残高は5000円前後ですが、「使っている方とそうでない方がいるので、単純に5000円という計算にはならない」(同)とのこと。ヘビーユーザーほど、ポイントを貯めこんでいる可能性がありそうです。 ▲サービス開始前から1000億円の残高があるという 逆にいえば、au Payは、この残高をユーザーに使わせて、経済圏を循環させるための手段といえます。もちろん、チャージもできますが、まずは使ってもらうことが肝心。QR決済事業者各社が、アカウント開設時にお試し用の残高をプレゼントしているのはそのためですが、au Payの場合、こうしたキャンペーンは必要ないとことになります。 ロケットスタートを切れる2つ目の理由になりそうなのが、アプリがすでに存在していて、しかもそれがユーザーに使われているということでしょう。それが、au WALLETアプリです。このアプリは、auの通信料金に対して貯まるポイントを確認したり、それをau WALLETプリペイドカードにチャージしたりために使うものですが、月間のアクティブユーザーは「1000万人に届かないが、数百万の上の方」(代表取締役社長 高橋誠氏)と、比較的活発に使われています。 ▲サービスは、au WALLETアプリをリニューアルする形で導入される ▲QR決済に付随する様々なサービスも4月にスタート KDDIは、このアプリをQRコードや非接触決済の"ウォレット"に進化させる方針。チャージやポイントから変換した残高を、QRコード決済なり、Apple Pay(のQUICPay)なりの手段で支払えるようになります。au Payは単なるQRコード決済ではなく、文字通りのウォレットで、その先の支払いインターフェイスは複数存在するというわけです。 競合ではLINE Payがこれに近く、同サービスもQRコード決済やQUICPay、プリペイドカードと、複数の支払い方法に対応しています。au Payの場合、QR決済は出遅れてしまいましたが、楽天Payのインフラを借りるうえにQUICPayでも利用できるため、開始時点で決済可能な店舗数は「スポットベースで100万を超える」(同)といいます。加盟店はKDDI自身が開拓していくほか、食べログとも連携。大規模店舗は非接触決済で、逆に中小店舗はQRコードでと、棲み分けを狙っていきます。この加盟店の多さは、3つ目の勝算といえるでしょう。 ▲サービス開始直後から100万店舗を達成 auサービスは今夏キャリアフリー化 ただ、それがauに閉じてしまうと、天井もすぐに見えてしまいます。現状では、auのモバイルID数は、MVNOまで含めておよそ2680万。多いようにも見えますが、ドコモやソフトバンク、さらにはMVNOのユーザーにリーチできないと、規模感はどうしても小さくなります。実際、高橋氏も「加盟店とお話するなかで、『auだけなの?』となる」と語っています。 一方で、新設するauフィナンシャルホールディングス傘下の企業には、au以外のキャリアを使うユーザーもいます。たとえば、じぶん銀行のように、通信事業のauとは関係なく、ネット銀行としての利便性の高さや、お得さで選ばれている事業もあります。こうした背景もあり、KDDIは「IDや決済、ポイントを夏にかけてキャリアフリーにしていく」といいます。サービス開始時点ではauユーザー限定のau Payですが、夏には他キャリアのユーザーも利用できるようになるというわけです。 ▲IDや決済、ポイントがオープン化する 他キャリアに目を移すと、すでにドコモはIDやサービス、ポイントをオープン化済みで、事業基盤もポイント会員を軸にすることを打ち出しています。対するソフトバンクは、オープン化を声高には叫んでいませんが、PayPayやDiDiなどの新規事業は基本的にオープン。海外でヒットしたサービスに出資し、日本展開を支える方針なので、ある意味オープン化が当たり前といえる状況です。KDDIのオープン化も、ここに対抗したものといえるでしょう。 PayPay並の"バラマキ"は否定 出遅れながらも、必要なピースをそろえ、ロケットスタートを切る準備も万端なau Payですが、不安要素がないわけではありません。現状のスマホ決済、特にQRコード決済は、大規模キャンペーンでユーザーの認知や利用促進を図っている段階です。PayPayの100億円キャンペーンはもちろんですが、LINE Payもここに対抗して、市場が盛り上がっています。QRコード決済とは少々異なりますが、ドコモもdポイントの3周年記念で、30億円相当のポイントアップ還元を実施していました。 これに対し、KDDIは「PayPayのように気前よくいくかというと、(そういうことは)想像していない」(同)といいます。「ウォレットを増やすための行動を取る必要がない」ためだといいますが、そのユーザーに実際使ってもらうための利用促進は必要になるはず。PayPayもLINE Payも、日常の利用シーンで使ってもらうためのキャンペーンに力を入れていますが、au Payにもこうした取り組みは必要になりそうです。 ▲「身近なスマホ金融」をうたうが、利用促進をどう図るのかが鍵になりそう オープン化をどこまで進められるかも、ポイントといえます。他キャリアのユーザーに開放するといっても、それなりにメリットがなければ利用は進みません。auには共通ポイント化しているdポイントのような武器もないため、単に開放しただけでは、物好きなユーザーが使って終わりということにもなりかねません。上で挙げたキャンペーンの話と重なる部分はありますが、auユーザー以外が、どこまで利便性やお得感を感じられるかが鍵になりそうです。
石野純也 (Junya Ishino)
チェック済
2時間 11 分 ago
Engadget Japanese
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