「一家三人殺害の犯人を偶然ニュースで知り、惹かれた女は、その男のことを調べ、裁判を傍聴し、差し入れをくり返し、声を聞きたいと願う。」 小池栄子の映画だった。 冒頭、小池栄子に仕事を押しつける女よりも、関西弁でそれを窘める女の方が嫌だ。 う〜ん、これ以上は見ていない人には内緒。映画好きなら一度見てください。ただし、題材が上記のようなものなので、理解し合っている人となら一緒に見ましょう。もしくは、理解する必要のない他人と。 では、ここからは映画を見た人が読んでいると想定して書きます。 小池栄子の出演している映画を見た記憶が今までないので、今までとイメージ一新なのか、演技開眼なのかはわからないですが、とにかく恐い。 自分と全く同じ存在なんて存在しないってことがわからなかったんだね。違うことが許せなくって、理解できなくって、自分の手の中にしまっておくために、刺してしまった。 この弁護士の行動、特に結婚をリークすることは、弁護士倫理としては考えられない。 自身の描いていた未来を勝手に変更しようとした男には死んでもらい、そしてもう一人、自分を必要だと思いつつある男に留めを刺す。そのための第一手段が「接吻」なのではないか。 |