この後は見た方へ
まず冒頭のシーン、1928年のシーンだったと思うけれど必要ない。人類のDNAを採取して使者を作ってます。もしくはメタモルフォーゼしてます。ってことの説明のためだけにしかなってない。台詞でいろいろ説明しているのだからそれだけで充分だ。もっと別な事にも使うならいいけれど。
現代シーンの導入部はなかなか面白い。
ジェニファー・コネリーが演じる役の専門が何なのかがわかる。特殊な環境で生息できる生命体が存在しているのだ、だから地球人類は孤独ではないのだよ、ってところまで講義していたりして、とっても優秀だけれど異端児扱いされてるっていうのがSF映画でありがちだけれど、そこまではやらないんだ。
帰宅したらいきなり緊急事態だからって強制連行。彼女だけではなくって様々な専門家が集められている。超極秘扱いで理由も不明。こんな状況で強制連行してでも連れて行きたいのだから優秀な彼女なんだろうと思われるけれど、行ってみたら知り合いがいたからって感じで、ひょっとして能力的にはもっと適任者がいるんじゃないのか。
ここで、このままだと地球に大惨事が起こっちゃうよ、みんなで何とかしなくっちゃ!てことが分かって、残り時間は78時間。っていってる内にいつのまにか後数秒って、端折りすぎでしょ。ここは人類の叡智を結集しても解決不可能な出来事があるのだということを存分に見せつけるためにも、迎撃ミサイル攻撃失敗シーンなどをみせてほしかったのだけれど、予算の都合なのか何もない。
って、ここまで書いてきて気付いた事が。
ここで大惨事が起きそうになっているのはアメリカで、だからアメリカの優秀な白人科学者達が集められるが全く非力で為す術無し。
どうしようって思っていたら、惨事は起こらず謎の物体が登場。謎の人型生命体が現れるにいたっては、警告もなく発砲。
地球外生命の存在を隠したいのか、その生命体を傷つけた失態を隠したいのか、他国へは情報を公開しない。
現場責任者は攻撃は無意味だって言っているのに、間抜けな大統領は攻撃を命令して人類絶滅へカウントダウン開始。
こんな状況を救ったのは、アフリカ系の血を引く子どもと女性との心の交流。'Love'に心打たれた使者は、人類絶滅を中止し帰って行った。
愚かなるアメリカよ、目を覚ませ。
って映画になるはずが中途半端になってしまった。
と、強引に見られなくもないかと。
さて、キアヌ・リーブス演じる宇宙人はどのような役割を担っているのだろう。
彼自身で状況を判断し決定する権限を有しているのだろうか?
地球に潜伏している仲間として中国系の老人の姿をした者と会話しているシーンがあるから混乱させる。
ここはこのリメイク版にのみあるシーンだが、全体から見ると失敗で不必要だ。
老人は、地球人は愚かだ愛すべき存在だと話すのに、キアヌはそんなこと聞いちゃいない。何のために老人は地球にいたのだろう。ひょっとして、流刑囚だったりとか。
彼は地球人を代表する者に伝えにきたはずなのに、ろくにその役目も果たさないまま地球の浄化を開始して、結局は勝手な判断で中止。
殺しておいて、そんなつもりじゃなかったって、生き返らせるというマヌケぶり。
タイトルも充分に活かせていない。もっとシナリオを練るべきだ。
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